・利回り9.84%の超高配当株!
・PBR1.06倍、PER1.9倍で割安感あり!?
・ブームが去ったと思われた海運株である日本郵船は買いなのか!? それでは分析していきます。
【銘柄情報】
銘柄 日本郵船(9101)
東証プライム
業種 海運業
株価 10,720円(8/1時点)
利回り 9.84% (権利確定月 3月/9月)
PBR 1.06倍
PER 1.9倍
配当性向 24.3%(22年)
自己資本比率 55.6%(問題なし)
【日足チャート分析】
・8/3に第一四半期の決算発表が控えています。短期的に見れば三角持ち合いの形に見えますが、決算後に上に抜けるか下に抜けるか……微妙なところです。海運業の好調が織り込まれていたら、下に抜ける可能性もあります。
・7/29に同じ海運株である商船三井の決算が発表され、商船三井の決算が良かったこと、また配当金予想の上方修正が発表されたことで株価を上げています。
・そこで、商船三井と同様に、良決算、もしくは増配発表が十分期待できるので、さらに株価を上げていく可能性があります。
・ただし、商船三井同様に、慌てて飛びつく必要はないと考えます。ブームである海運株はボラティリティが激しいので、調整でいったん下がるのを待ってからでも遅くはないと思います。
・上値としては11,000円くらいです。昨年のように12,000円台を目指して株価が上昇したとしても、ある時を境に一気に暴落するリスクもあるので、なかなか手が出しずらいですね。
【月足チャート分析】
・長期でみると現在の10,000円越えの株価が、割安にはとても見えませんね。見かけのPBRやPERに飛びつくのは、危険だと感じます。
・商船三井の分析でも申し上げましたが、引き際が肝心! やばいと思ったら即撤退! そこに自信を持てない方は手を出さないことをおすすめします。
【業績】
・株価が12,000円台の2006~2008年あたりの売り上げは現在よりも多かったことから、今以上に株価が上昇するには、さらなる業績の向上が必要になってくるため、少し厳しい様にも思えます。
・海運市況は毎日公開されており、世界経済の動向を示す1つの指標になります。バルチック海運指数(BDI)、中国コンテナ指数(CCFI)等を見れば決算を待たずして海運株の上昇下降はある程度予想ができてしまうので、すぐに株価に織り込まれるといった仕組みになっています。
・海運株を保有する場合、突然の暴落に対応するために、上記指数はこまめにチェックしておいたほうがよいと思います。(大けがを避けるために)
・配当金はコロナショック後の海運業好調を顕著に表す超増配続き。2022年に株式分割を行っています。商船三井と全く同じですね。海運業は似たような動きを敢えてするものなのですかね。
・商船三井と同様、海運業好調が未来永劫続くことはまずないと思いますので、引き際が大事かと思います。長期的に持つつもりなら、今現在の株価はかなり割高になると思いますし、数年後には配当金も大幅減配になる確率が高いと考えます。
・配当性向は概ね25%程度。利益が上がったらその分配当金を増配、下がったら減配をきっちりやるタイプの企業です(利益が出てないときは、無理して配当金を出さない)
・もし自分の保有している銘柄の配当金が、1株1,000円以上から10円とか5円まで下がったらと考えると……ちょっと想像したくないですね。
【まとめ】
・海運業株は引き際の見極めが最重要
・一度株価が下落すると長期間低迷する可能性あり
・損切を思い切ってできない人は手を出すべからず
結論:引き際を間違えると大けがする
※特定の銘柄の購入を促すものではありません
※投資はすべて自己責任でお願いします
【以下個人的感想&どうでもよいぼやき】
・個人的には商船三井より日本郵船のほうが手を出しずらいですね。ベースとなる株価が3倍くらいと高額なのがネックになります。
・ちなみに日本郵船は、業績の良しあしに関わらず配当金の下限額として1株当たり20円を明言しています。
・セクター別でみるとや主力事業である定期船、物流関係ではなく不定期船用船での増収が目立ちます。エネルギー関係事業は可もなく不可もなくといったところ
・マイナス要素である燃料高をはるかにしのぐ円安での追い風。海運状況の変動との相乗効果で莫大な利益を上げました。
・さて、今ブームである海運業の日本郵船を分析してみましたが、いかがでしたか? それではこのあたりで分析を終わりたいと思います。
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